テレビやラジオから流れる災害情報、何に気をつければ良いでしょうか
災害時の情報、テレビやラジオも注意が必要です
大きな災害が起こると、テレビやラジオは私たちにとって最も身近で大切な情報源となります。被災地の様子や今後の予測など、様々な情報が次々と流れてくることでしょう。
しかし、時には誤った情報や、不確かな内容が混ざってしまうこともあります。特に災害の混乱の中では、不安な気持ちから、つい信じてしまいがちな情報もあります。ここでは、テレビやラジオからの情報を、どのように受け止め、判断すれば良いのかを、分かりやすくご説明いたします。
なぜテレビやラジオの情報に注意が必要なのでしょうか
テレビやラジオは、最新の情報をすぐに伝えてくれます。それは大変ありがたいことですが、情報が早く伝わる分、まだ確認が十分でない内容や、一部だけを切り取った情報が流れることもあります。
例えば、「〇〇が不足している」という情報が流れると、皆が一斉に買いに走り、本当に必要な人に届かなくなる恐れがあります。また、「〇〇地区は危険だ」という情報が、実は特定の場所だけの話であったり、古い情報である場合もあります。
私たちは、流れてくる情報をそのまま受け止めるだけでなく、少し立ち止まって考えることが大切です。
確かめる三つの心がけ
テレビやラジオからの情報を判断するために、次の三つの心がけを実践してみましょう。
1. 情報源はどこか、確かめてみましょう
テレビやラジオで情報を聞いたら、まずは「誰が言っているのか」「どの機関が発表しているのか」を確認する習慣をつけましょう。
- 信頼できる情報源の例
- NHK(日本放送協会):公共放送として、災害時には特に正確な情報を伝える努力をしています。
- 気象庁:地震や津波、大雨などの気象情報は、気象庁が専門です。
- 自治体(市役所・町役場):お住まいの地域の避難情報や支援策は、自治体が最も正確な情報を持っています。
- 警察署:治安や交通規制に関する情報は、警察署が発信します。
もし、アナウンサーが「個人の投稿」や「未確認の情報」と伝えている場合は、特に注意が必要です。
2. 他の情報と比べてみましょう
一つの情報源だけでなく、複数の情報源で同じ内容が伝えられているかを確認することが大切です。
- 「テレビで〇〇と言っていたけど、新聞にも書いてあるかな?」
- 「ラジオでは〇〇と言っていたけど、自治体の広報誌や掲示板には何か書いてあるかな?」
- 「近所の集会所で配られたチラシと、テレビの情報は同じ内容だろうか?」
このように、他の情報源と照らし合わせることで、情報の正確性を高めることができます。もし、テレビとラジオで違うことを言っていたり、どこにも載っていない話であれば、慎重に考えるようにしましょう。
3. 不安な気持ちの時は、すぐに判断しないで相談しましょう
災害時は、誰もが不安を感じやすくなります。そんな時は、冷静な判断が難しくなることもあります。
- 「〇〇が危険だから、すぐに避難してください」
- 「今すぐ〇〇に連絡しないと、支援が受けられません」
- 「〇〇を無料でお配りします。お名前と住所を教えてください」
このような、急かすような情報や、個人情報を求められる情報には、特に注意してください。もし少しでも「おかしいな」と感じたら、すぐに信じたり、行動したりせずに、信頼できる人に相談することが最も大切です。
- 家族や親しい友人
- 近所の方で、信頼できる方
- 自治体の窓口や、地域包括支援センターなど
一人で抱え込まず、誰かに話してみることで、正しい判断ができるようになります。
まとめ:落ち着いて、一つずつ確認しましょう
災害時にテレビやラジオから多くの情報が流れてくると、不安になったり、どうすれば良いか分からなくなったりすることがあるかもしれません。
しかし、今回ご紹介した「情報源を確かめる」「他の情報と比べる」「不安な時は相談する」という三つの心がけを実践することで、デマに惑わされず、本当に大切な情報をしっかりと受け止められるようになります。
何よりも、ご自身の命と安全を守るためにも、落ち着いて、一つずつ確認する習慣を大切にしていきましょう。