災害時、自宅への訪問者や『無料』『お得』な勧誘に惑わされないために
はじめに
災害が起こり、私たちの生活が大きく変わってしまうと、心細く、不安な気持ちになるのは当然のことです。そんな時、「助けに来ました」「良い話があります」と声をかけられると、つい信用したくなってしまうものです。しかし、残念ながら、困っている人につけこもうとする悪い人もいます。
この記事では、災害時に自宅を訪れる人や、「無料」「お得」という言葉で近づいてくる勧誘に対して、どのように判断し、身を守れば良いのかをお伝えします。
災害時に注意したい訪問者や勧誘
災害が起こると、様々な人が自宅を訪れることがあります。自治体の職員やボランティアの方など、本当に助けに来てくださる方もいらっしゃいますが、中には言葉巧みに騙そうとする人もいます。特に次のような状況では注意が必要です。
- 「役所の者です」「ボランティアです」と名乗り、個人情報を詳しく聞こうとする人
- 「無料で屋根を修理します」「お得な資材があります」と、急な契約や支払いを求める人
- 「支援金がもらえます」「商品を無料で差し上げます」と言い、銀行の口座番号や暗証番号を聞き出そうとする人
これらの言葉には、私たちを騙そうとする危険が隠れている場合があります。
怪しい情報や訪問者を見分けるには
では、どのような点に気をつければ良いのでしょうか。いくつかの大切な判断のヒントをお伝えします。
1. 身分をはっきりと確認する
- 「役所の方」や「業者」を名乗る人には、必ず身分証明書を見せてもらうよう求めてください。
- 身分証明書をすぐに見せない、または見せてもらった名刺や書類に書かれた連絡先が電話帳などと違う場合は、特に注意が必要です。
- 本当の役所や信頼できる団体は、訪問前に事前に連絡があったり、身分をきちんと明かしたりします。
2. 個人情報やお金の話には特に慎重になる
- 銀行の口座番号、暗証番号、印鑑証明、保険証の番号といった大切な個人情報を、その場で安易に教えないでください。
- 支援金や義援金の手続きで、自治体や公的機関が直接自宅を訪れて銀行の口座番号や暗証番号を聞くことは、基本的にはありません。
- 「修理代が今なら無料」「すぐに決めればお得」などと、即決を迫る話は疑ってかかりましょう。その場で契約書にサインしたり、お金を支払ったりするのは絶対にやめてください。
3. 誰かに相談する
- もし少しでも「おかしいな」「不安だな」と感じたら、その場で決めずに、一度断りましょう。
- すぐに家族や親しい友人、地域の信頼できる人に相談してください。
- また、地域の役所の窓口や警察に電話して、本当にそのような人が来ているのか、話されている内容が正しいのかを確認してみましょう。
信頼できる情報源と相談先
もし不安なことがあれば、以下のようなところに相談してみましょう。
- お住まいの市役所や町村役場の窓口
- 災害に関する支援や手続きの公式な情報が提供されます。
- 警察(電話番号:110番)
- 不審な訪問者や詐欺の疑いがある場合は、迷わず連絡してください。
- 地域包括支援センターや社会福祉協議会
- 高齢者の方の生活全般の相談に乗ってくれる身近な窓口です。
- 家族や近所の信頼できる人
- 一人で抱え込まず、身近な人に相談することが大切です。
これらの機関は、あなたの味方になってくれます。
まとめ
災害の時は、不安な気持ちにつけこむ悪い人がいることを心に留めておくことが大切です。急な訪問者や、「無料」「お得」という言葉で契約や支払いを急がせる勧誘には、まず警戒しましょう。
大切なのは、「すぐに信用しない」「一人で決めない」「必ず誰かに相談する」という三つの行動です。あなたの身と財産を守るために、冷静に情報を見極めることが何よりも重要です。